1. 外反母趾になる原因

外反母趾とは、足の親指が外側に曲がり、つけ根の関節が突き出すことで炎症や痛みを引き起こす症状で、一般的には親指の角度が15度を超えると外反母趾と診断されます。外反母趾が重症化すると、靴を履くこともつらくなってしまうこともあります。
外反母趾の原因は、大きく「先天的要因」と「後天的要因」の2つに分けられます。

• 1-1｜先天的な要因

  日常生活の中での靴選びや歩き方も、外反母趾の原因となります。つま先が細く圧迫されるデザインの靴は、親指が外側に押される状態が続くため、変形を助長してしまいます。
  ヒールが高い靴では、足が前方に滑りやすくなり、つけ根の関節に強い圧力がかかることで、親指の曲がりが進行しやすくなります。さらに、甲が浅いパンプスなどは、歩くたびに足が前後にずれやすく、前足部に余計な負担をかけてしまうことがあります。
  合わない靴を無理に履き続けることで、症状が悪化してしまうケースも少なくありません。

• 1-2｜後天的な要因

  日常生活の中での靴選びや歩き方も、外反母趾の原因となります。つま先が細く圧迫されるデザインの靴は、親指が外側に押される状態が続くため、変形を助長してしまいます。
  ヒールが高い靴では、足が前方に滑りやすくなり、つけ根の関節に強い圧力がかかることで、親指の曲がりが進行しやすくなります。さらに、甲が浅いパンプスなどは、歩くたびに足が前後にずれやすく、前足部に余計な負担をかけてしまうことがあります。
  合わない靴を無理に履き続けることで、症状が悪化してしまうケースも少なくありません。

2. 外反母趾の方が注意すべき靴選びのポイント

外反母趾の進行を防ぎ、痛みを軽減するためには、足にやさしい靴選びが欠かせません。
形状や素材、フィット感など、いくつかのポイントを意識することで、足への負担を大きく減らすことができます。

• 2-1｜つま先部分

  つま先が細く尖ったポインテッドトゥや先細のパンプスは、親指が外側に押されやすく、外反母趾を悪化させる原因になります。足指が自然に並ぶスペースがある、ラウンドトゥやスクエアトゥなどの丸みのあるデザインがおすすめです。
  また、つま先部分に伸縮性のある柔らかい素材を使用している靴は、圧迫感が少なく快適に履くことができます。

• 2-2｜かかと部分

  かかとに当たる部分が柔らかすぎる靴は歩行時に足が不安定になりやすく、姿勢が崩れる原因になります。ヒールカウンターがしっかりとした靴は、かかとをしっかり支えてくれるため、足全体の安定感が増し、膝や腰への負担も軽減できます。
  特に長時間歩くときは、かかとの構造にも注目しましょう。

• 2-3｜足の甲部分

  甲が浅いデザインのパンプスは、歩行中に足が前へ滑りやすくなり、つま先に負担が集中してしまいます。
  ひもやストラップ、面ファスナーなどで甲を適度に固定できる靴を選ぶことで、足のブレが抑えられ、歩きやすさが向上します。見た目だけでなく、安定性も意識した選び方が大切です。

• 2-4｜ヒールの高さ・形状

  ヒールの高さは4cm以下が理想的です。ヒールが高すぎると重心が前に傾き、つま先への圧力が増して変形を助長してしまいます。
  底面が広めのローヒールやフラットシューズで、足裏全体に体重を分散できる設計のものを選ぶと安心です。
  高さだけでなく、ヒールの形状にも注目してみてください。

• 2-5｜アーチを支えるインソール

  足裏のアーチ構造が崩れると、外反母趾の症状が悪化しやすくなります。
  靴の中敷きにアーチサポートが付いているタイプを選ぶか、必要に応じて市販のインソールで補強するのも有効です。土踏まずをしっかり支えることで足のバランスが整い、疲れにくさにもつながります。

• 2-6｜サイズ感

  「少し大きめの方が楽だから」とサイズの合わない靴を選ぶのは、かえってつま先を圧迫する原因になります。足が靴の中で動きすぎると前滑りが起こり、足への負担が増えてしまうため、実際のサイズに合った靴を選ぶことが大切です。
  購入前には両足で試し履きをして、歩きながらフィット感を確認すると安心です。

3. 外反母趾の方におすすめな靴の特徴

外反母趾の方が快適に歩くためには、痛みを和らげながら足をしっかり支える靴選びが重要です。ここでは、症状の進行を防ぎつつ、日常でも使いやすい靴の特徴を解説します。

• 3-1｜圧迫しないつま先デザイン

  外反母趾では親指のつけ根が外側に出ているため、つま先が細い靴は圧迫の原因になります。見た目がスマートでも、指が曲がって収まるような形状の靴は避けましょう。足指が自然な形で並び、無理なく収まる空間設計になっている靴が理想です。
  内側に縫い目や段差が少ない構造であれば、摩擦による炎症も起こりにくくなります。

• 3-2｜柔軟性がある

  靴の素材がやわらかいだけでなく、足の動きに合わせてしなやかに曲がる構造も大切です。特に前足部に屈曲ラインが入っている靴や、アッパー全体が足の形に追従する作りになっている靴は、歩行時の負担を軽減してくれます。
  足にかかる圧を吸収しながら逃がしてくれる設計は、外反母趾の方にとって大きな助けになるでしょう。

• 3-3｜かかと周りの安定性

  足全体が柔らかすぎる靴は快適に思える反面、かかと部分まで柔らかいと歩行時に足が安定せず、外反母趾を悪化させる原因になってしまうこともあります。
  外反母趾対策には、かかとをしっかりホールドしてくれる構造の靴を選ぶことも一つのポイントです。

• 3-4｜アーチを支えるインソール

  足裏のアーチが崩れると、足のつけ根に負担が集中して外反母趾が悪化しやすくなります。中敷きにほどよいアーチサポートがついている靴であれば、体重を足全体でバランスよく支えることができます。
  土踏まずを押し上げすぎない設計で、適度に支えてくれる靴を選ぶのがポイントです。衝撃を吸収するインソール付きのものなら、長時間の歩行も楽になります。

• 3-5｜クッション性ある素材

  靴底が硬すぎると地面からの衝撃が直接伝わり、足の痛みにつながることもあります。滑りにくく、厚みとクッション性のある靴底は、歩行の安定感を高めるうえでも重要な要素です。
  着地から蹴り出しまでスムーズに行える設計であれば、足裏全体にやさしく、外反母趾への負担を和らげることができます。

• 3-6｜フィット感を調整できる

  履き口が広く固定されたスリッポンタイプの靴は脱ぎ履きが楽な反面、足にフィットさせにくいデメリットがあります。一方で、ひもや面ファスナーなどで甲や足幅の調整ができる靴は、外反母趾の方にも柔軟に対応できます。
  足の形状が人によって大きく異なるため、微調整ができる靴の方が快適に履き続けることができます。

4. 足へのやさしさを意識した靴選びが大切

女性に起こりがちな外反母趾の症状を悪化させないためには、靴選びがとても重要です。足の変形が気になる、外反母趾と診断された…そんな方はつま先やかかとの形状、インソールの機能など、足を支える工夫がされた靴を選ぶのがおすすめです。
「外反母趾だから」といっておしゃれを諦めず、自分に合った靴を探してみてください。