夏のワンピースコーデは、足元で印象が決まります。きれいめに見せたい場合は、上品でコンサバすぎない、ワンピースに合った靴を選ぶことが大切です。
この記事では、無理なく靴を変えるだけで、クローゼットに眠る定番のワンピースが驚くほどきれいで新鮮に見えるようになるコーデ術を解説します。
夏のワンピース姿をきれいに見せる靴を選ぶとき、センスに頼る必要はありません。選び方さえ分かれば、誰でもスタイルアップできます。
ここでは、「丈とのバランス」「色の重さ」「上品な肌見せ」という3つの点に注目して解説します。
ワンピースの丈と靴の形の黄金バランスを見つけることは最も重要です。
ワンピースの裾と靴との間の空間や繋がりが、全体のシルエットを決定づけます。丈に合わない靴を選ぶと、重心が下がって見えたり、脚が短く見えたりする原因になってしまうので、丈に合わせた最適な一足を選ぶよう心がけましょう。
具体的には、まずくるぶしまで隠れる「ロング・マキシ丈」。この場合は足の甲がしっかり見えるサンダルやVカットのシューズで抜け感を作るか、厚底スニーカーで物理的に重心を引き上げるのが正解です。
一方、ふくらはぎが見える「ミモレ・膝丈」の場合には、つま先がシャープなポインテッドトゥの靴を合わせると良いです。「縦のライン」が強調され、脚をすらりと長く見せる効果が期待できます。
次に意識したいのが、コーディネート全体を左右する色の重さです。特に夏は、足元をいかに軽やかに見せるかが鍵になります。
靴は体の最も下にあるパーツです。ここの色が重いか軽いかで、全体の印象が大きく変わります。暗い色の靴は全体を引き締める効果がありますが、夏には重く暑苦しい印象を与えがちです。そのため、足元にはなるべく明るい色やなじむ色を選びましょう。夏らしい爽やかさと洗練された印象を両立できます。
例えば、黒やネイビーのワンピースを着るなら、靴は白、シルバー、ベージュといった明るい色を選ぶと、コントラストが生まれ、涼しげで軽快なスタイルが完成します。
逆に、白や淡い色のワンピースの場合、ヌーディーカラーの靴を合わせると脚と一体化して見え、抜群の脚長効果が期待できます。
計算された上品な肌見せは、スタイルアップに欠かせません。
全身をきっちりと覆うファッションは、時に重苦しく見える原因になります。可能であれば、足元でさりげなく素肌を覗かせてみてください。コーデ全体に抜け感が生まれ、大人の余裕と若々しさを演出できます。
例えば、華奢なストラップのサンダルや、甲がV字にカットされたデザインの靴は、足元をすっきりと見せ、女性らしい繊細さをプラスしてくれます。また、最近トレンドのメッシュ素材やシアー素材を使った靴も、直接的すぎない品の良い肌見せが叶うため、大人の女性にこそおすすめです。
「丈とのバランス」「色の重さ」「上品な肌見せ」の3点を意識した選び方は、あなたの持っているワンピースにも応用できます。
ここで、多くの方がお持ちの定番カラー「黒・ネイビー」「白・ベージュ」、そして気分が上がる「カラー・柄」のワンピースそれぞれに合わせたコーディネートの実例をご紹介するので、ぜひお試しください。
まず試してほしいのが、先述した暗い色のワンピースに明るい色を足すテクニックです。
黒やネイビーのワンピースは着痩せ効果も高く万能ですが、夏に着るとどうしても重たい印象になりがちです。そこで、靴で明るい色を投入することで、意図的に軽やかさと清涼感をプラスし、季節感のある着こなしへとアップデートすることができます。
都会的でクールな印象にしたいなら、断然「シルバーのサンダル」がおすすめです。アクセサリー感覚で足元に光が加わり、一気に涼しげで洗練された雰囲気になります。一方、親しみやすいきれいめカジュアルを目指すなら「白のレザースニーカー」が最適です。ネイビーのシャツワンピースなどに合わせれば、真面目な印象がほどよく中和され、こなれた大人の休日スタイルが完成します。
次に、膨張して見えがちな淡色ワンピースを、靴で引き締める方法です。
白やベージュのワンピースは夏らしくて素敵ですが、一歩間違えると全体がぼんやりして太って見えてしまうこともあります。そんな時は、靴で「引き締め色」や「差し色」を加えてみましょう。コーディネートにメリハリが生まれ、ぐっと洗練された印象に見せることができます。
ナチュラルで落ち着いた雰囲気に仕上げたい場合は、「ブラウン系の靴」を選ぶと素敵です。リネン素材の白ワンピースに濃いブラウンのレザーサンダルを合わせれば、全体が引き締まり、リッチなリゾートスタイルになります。
もしお洒落上級者に見せたいなら、思い切って「カラーサンダル」を合わせるのもひとつの手です。ベージュのシンプルなワンピースに、鮮やかなブルーやテラコッタのサンダルを投入するだけでも、遊び心のある華やかな着こなしが楽しめます。
主役級のワンピースを着るときは、靴を「名脇役」に徹させるのが鉄則です。
色鮮やかなカラーワンピースや大胆な柄のワンピースは、それだけで十分に華やかです。ここで靴まで主張が強いものを選んでしまうと、コーディネートが散らかってしまい、せっかくのワンピースの魅力が半減してしまいます。靴はあくまで引き立て役として、ワンピースとケンカしない色やデザインを選ぶようにしましょう。
最も簡単なのは、肌の色に近い「ヌーディーカラーの靴」を合わせることです。ベージュやグレージュのシンプルなサンダルやミュールを合わせれば、足元が主張されすぎず、視線が自然とワンピースに集まります。まるで素足のような抜け感が、ワンピースの美しさを最大限に際立たせてくれるのでとても魅力的です。
また、少しだけアクセントを加えたい場合は、「メタリックカラーの靴」も有効です。ゴールドやシャンパンカラーの華奢なサンダルなら、悪目立ちすることなく、リッチな輝きを添えてくれます。
ヒールは疲れるから避けたいという方も多いと思いますが、ここまでご紹介した通り、ヒールに頼らなくてもスタイル良く、きれいに見せることは可能です。
ここで、大人の女性にこそ選んでほしい、夏のワンピースをきれいに見せる靴を3つご紹介します。
夏のワンピースコーデにまず揃えたいのが、抜け感と上品さを両立するフラットサンダルです。
サンダルの涼しげな肌見せが、夏らしい軽やかさを演出してくれます。カジュアルさが気になる場合も大丈夫です。華奢なデザインや上質な素材を選ぶことで、大人の品格をキープできますし、ヒールがなくても、足元に程よい抜け感が生まれるので、重く見えがちなロングワンピースでもすっきりとした印象に仕上がります。
おすすめは、足を華奢に見せてくれる「細いストラップ」や、足の甲を美しく見せる「Tストラップ」のサンダルです。素材やカラーは、高見えするレザー調やスエード調、あるいは洗練された印象を与えるメタリックカラー(シルバーやゴールド)を選ぶと、リゾート感だけでなく都会的な着こなしにもマッチします。
ワンピースに自然なおしゃれさをプラスしたいなら、上品なレザースニーカーが最適です。
一般的な布製のスニーカーを合わせると、ラフになりすぎて「ご近所着」に見えてしまうこともありますが、その点、レザーやスムース素材のクリーンなスニーカーなら、カジュアルさの中に整った印象が生まれるため、アクティブに動きたい日でも品の良いスタイルが完成します。
おすすめは、装飾の少ないミニマルなスニーカーです。色は白やベージュといった明るいベーシックカラーが履き回しやすく、夏のワンピースによく合います。ソールに少し厚みがあるものを選べば、さりげないスタイルアップ効果も期待できます。汚れをさっと拭き取れる手入れのしやすさも、大人にとって嬉しいポイントです。
オフィスや少し改まったお食事会を意識したいのであれば、ローファーやバレエシューズが良いでしょう。
最近では、涼しげに見える工夫が凝らされたデザインが豊富に登場しており、ローファーやバレエシューズの持つ上品さはそのままに、夏らしい軽快さを手に入れることができます。
おすすめは、かかとがない「ミュールタイプ」のローファーや、つま先が細くなった「ポインテッドトゥ」のバレエシューズです。「ミュールタイプ」のローファーは、ほど良くリラックスした印象を与えられます。「ポインテッドトゥ」のバレエシューズは、甘さを抑えつつ脚をシャープに見せてくれます。
素材をメッシュにしたり、色を白やシルバーにしたりするだけでも、見た目の涼やかさが格段にアップするので、ぜひお試しください。
夏のワンピースコーデは、「足元」を意識するだけで印象が大きく変わります。
丈とのバランス、色の組み合わせ、そして上品な肌見せ。この記事で紹介した3つの点を意識するだけで、クローゼットに眠っていたワンピースが、新鮮に、そしてきれいに見えるはずです。